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個人事業主が小規模企業共済で節税をするとこんなにお得

更新日:

こんにちは
ホン博士です。

小規模企業共済の正体って知ってますか?

「個人事業主は小規模企業共済に入るといいよ」と誘う人はよくいます。しかし、勧める人でさへ詳しく説明が出来る人ってほとんどいないのが現実です。

なぜでしょうか?

複雑だからです。
何となくいいのは分かっているのだけど説明までは。。。
例えば「節税になるんだよ」なんて言われても 何が、どのように、どれ位 節税になるかは分かりませんよね。それに、小規模企業共済について書かれているサイトは多くありませんし、読んでも難解です。

理解に苦しんでいる人は「iDeCo」をイメージして下さい。内容は非常に似通っています。「iDeCo」に関するサイトは沢山あるのでイメージ作りには参考になります。

iDeCo、初めの一歩をどこよりも分かりやすく解説

簡単に言うと、小規模企業共済という入れ物に退職金名目で貯金をすると、銀行に貯金をするよりメリットがあるのです。

小規模企業共済が、どのように、どれ位 得なのか説明しますね。

そもそも小規模企業共済とは

ハニ~ワ君
ホン博士、

小規模企業共済って、読み方の時点で分からないよ。

「しょうきぼきぎょうきょうさい」と読むのじゃよ。

中小機構(独立行政法人中小企業基盤整備機構)と言う、安心安全な国の機関が運営する制度なのじゃよ。

ホン博士
ハニ~ワ君
ふ~ん
国の機関が運営する制度なら安全そうだね。じゃあ目的は何なの?
経営者(個人事業主)にも退職金を!」と言うのが運営のコンセプトなのじゃよ。
サラリーマンだと大なり小なりの退職金制度があるのじゃが、個人事業主にはそんな制度はないじゃろ。だから国がそういう制度を用意したのじゃよ。
ホン博士
ハニ~ワ君
なるほど~
国が推し進める制度って事だね!
そのと~り、
大きなメリットがあったり、補助金があったりする制度は国が推し進めていると考えていいのじゃよ。
この小規模企業共済も大きなメリットがあるので、上手く活用すればかなりお得な制度なのじゃよ。
ホン博士

ホン博士とハニ~ワ君の会話は理解できましたか。小規模企業共済は大きなメリットがあるので内容は知っておいて損はない制度です。

どのように得なの

節税になるのです。
と言われてもピンと来ませんよね。じゃあこう言えばどうですか。

所得控除できるから節税になる

個人事業主の方ならご理解いただけますよね。確定申告の際、自分の所得から納税額を導き出すのですが、小規模企業共済と言う入れ物にお金を貯めると所得から控除されるのです。

小規模企業共済

小規模企業共済と言う入れ物に貯めたお金は全額所得控除されるのです。たったこれだけです。

どれ位 得?

全額所得控除されると言っても何となくしか分かりませんよね。では実際に数字を並べてみますね。

所得控除の仕組み

●毎月3万円を小規模企業共済へ
●今年度の課税所得は350万円(課税所得とは収入から経費を引いたもの)
(3万円 × 12か月)=36万円
36万円 × 20%7.2万円

毎月3万円を小規模企業共済に入れると7.2万円の得なのです。個人事業主の場合は確定申告になるので、納める税金が7.2万円少なくなるのです。

どうして20%を掛けているの?

こう思った人も居るかと思います。理由は下記の税率表をご覧ください。

課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1800万円以下33%1,536,000円
1800万円を超え 4000万円以下40%2,796,000円
4000万円超45%4,796,000円
国税庁HPより:平成27年以降

算出例では課税される所得が350万円なので税率は20%です。だから20%を掛けているのです。36万円が所得控除(課税所得はら外れる)されず課税所得に入ったままだと36万円は課税対象となり、これに対しての7.2万円という払うべき税金が発生していたのです。所得から控除された事によってこの税金から逃れられたのです。

凄くないですか!

※ この36万円(3万円×12か月)をタンス預金や銀行預金に貯めると普通に7.2万円の税金が発生します。貯金をする入れ物を小規模企業共済に変えるだけでこれだけお得なのです。

さらにお得!(退職金)

小規模企業共済で退職金を貯めると課税から逃れられる事が分かりましたよね。小規模企業共済には更にお得なルールがあるのです。

退職金として貰う時にお得!

どういう事かと言うと、貯めた退職金を引き出す時に掛かる税金が少ないのです。普通に所得として受け取ってしまうと自分の税率分(上の税率表を参照)の税金が掛かります。しかし小規模企業共済の場合、退職所得扱いになるのです。

算出例

●貯めたお金360万円
●期間10年
●個人事業の廃業による受取り(共済金A)
結論 ⇒ 「360万円は無税」
●根拠(退職金扱い)
40万円 × 10年 = 400万円(⇐ここまで所得控除される)
400万円 > 360万円
退職金の課税所得 = (退職金 - 控除額)  × 1/2

10年で360万円を貯めて、退職金として引き出す時は無税なのです。なぜなら退職金は所得控除される部分が大きく優遇されているのです。下の表を見て下さい、国税庁のHPを参照して作りました。

勤続年数退職所得控除
20年以下40万円 × 勤続年数
20年超700万円 + 70万円 × (勤続年数 - 20年)

算出例だと勤続年数は10年なので「20年以下」の式が適用されます。この360万円を普通の所得をして受け取ると以下です。

360万円 × 20% = 72万円(税率20%の場合)

72万円もの税金が掛かってしまうのです。これが無くなるのです。利用しない手はないですよね。

※算出例では「退職金<控除額」ですが控除額を超えた場合は超えた部分に1/2を掛けます。

さらにさらにお得!!(貸付金)

小規模企業共済の事を「貯める」という表現をしてきました。そうなのです、貯金と同じなのです。なぜなら若干の金利を払う事で無担保・無保証人で貯めた額まで引き出せる(借りれる)のです。以下が利率表です。

貸付の種類利率
一般貸付け1.5%
傷病災害時貸付け0.9%
創業転業時・新規事業展開等貸付け0.9%
福祉対応貸付け0.9%
緊急経営安定貸付け0.9%
事業承継貸付け0.9%
廃業準備貸付け0.9%
参照:中小機構

金利は必要ですが「貯める」時に全額所得控除されていて節税が出来ていますよね。その節税額に比べたらかわいい金利です。

事業をしていると、資金がショートしたり、急に纏まった資金が必要な場面に出くわします。そんな時に頼りになりますよね。ちゃんと戻せば退職金として引き出す時には退職所得として税額は優遇されるのですよ。

退職金の貰い方

ここまでは退職金を一括で貰う前提で話をしてきましたが、実は「分割(10年、15年)」、「一括と分割の併用」といった受け取り方もあるのです。

分割で受取る時は「公的年金の雑所得」扱いになります。

公的年金の雑所得 = 収入金額(年間) - 公的年金等控除額(年間)
参考:国税庁

「公的年金の雑所得」は控除がある事が分かりました。しかし、「公的年金等控除額」という新しいワードが出てきました。これが分からないと計算できませんよね。

公的年金等控除額とは(年間)

公的年金等控除額とは65歳未満と65歳以上で変わってきます。
●65歳未満・・・38万円(基礎控除)+ 70万円(公的年金控除)= 108万円
●65歳以上・・・38万円(基礎控除)+ 120万円(公的年金控除)= 158万円
※貰う年金年額によって公的年金控除額は変わります

これで「公的年金の雑所得」額は計算できますよね。それに 20.315%(一律)の税率を掛ければあなたの税金が算出されるのです。

話を元に戻しますが、小規模企業共済を利用せず課税所得に(普通に売り上げに)していたら控除が無く全額が課税の対象になっていましたよね。しかし、小規模企業共済に入れて(貯めて)後に分割で貰えば公的年金等控除が受けれるのです。だから得なのです。

難しいですよね。まだ理解できてない方はもう一度 読んでみてください。

※個人年金を掛けている方は更なる節税が見込めます。以下の記事をご一読ください。

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利用要件にご注意を!

小規模企業共済のいいところばかり書いてきました。しかし、それだけではないのです。利用要件を満たさなければ使えませんし、デメリットもあります。ここから先の方が大事かもしれませんね。

加入要件

1 . 建設業、製造業、運輸業、サービス業(宿泊業・娯楽業に限る)、不動産業、農業などを営む場合は、常時使用する従業員の数が20人以下の個人事業主または会社の役員

2 . 商業(卸売業・小売業)、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)を営む場合は、常時使用する従業員の数が5人以下の個人事業主または会社の役員

3 . 上記1,2に該当する個人事業主が営む事業の経営に携わる共同経営者(個人事業主1人につき2人まで)

参照:中小機構(個人事業主に関わる部分のみ抜粋)

ポイントは使用者の人数です。小規模じゃなくなってくるとダメなんですね。

という事は、人を増やす前に入ってしまえばいいのです

入ってしまえばこっちのもんで、規模が大きくなったからダメなんて言ってきません。継続して制度を利用できます。悩んでいる暇があったらさっさと入ってしまえばいいのです。

デメリット

ここは絶対に見落としてはいけない部分です。

小規模企業共済として集まったお金は運用されています。だから年月が経つと増えるのです。しかし運用初期で解約をしてしまうと元本割れするのです。下図を見て下さい、生命保険の終身保険(貯蓄型)の解約時のイメージ図です。

終身の解約返戻金

払い終わり(満期日)前に解約をすると払ったお金より減ってしまいます。

小規模企業共済にも同じ現象が起こり、20年(240か月)未満の解約は元本割れします。これが最大のリスクです。20年ってかなり長いですよね。しかも個人事業主なんて20年も継続出来ない場合も出てきます。

じゃあ小規模企業共済には入らない方がいいの?

実はちゃんと救済措置もあるのです。貰うお金には2種類あります。「共済金」、「解約手当金」。元本割れするのは「解約手当金」の方だけなのです。「解約手当金」に該当しなければいいのです。

共済解約

出典:中小機構

要するに「廃業した時、65歳になった時はOK」で、「個人事業は続けるが小規模企業共済を辞めるのはNG」なのです。だから、入る時は「節税の為に月々の金額を大きくしよう」なんて無鉄砲な考えはよろしくないのです。納めるのが苦しくなって辞める時、元本割れを起こすのです。

共済金として貰う場合はちゃんと運用益も乗っているので、貰う時は少し増えています。

月々の金額は変えれる

辞めると元本割れするなら減額すればいいんじゃないの?

月々の金額は1000円~700000円の間で500円単位で設定ができます。しかし気を付けたいのが減額です。例えば毎月7万円していたのを4万円に変えたとします。手続き自体は容易です。

でもね、ここに落し穴があるのです

先程、20年(240か月)以下は元本割れすると言いましたよね。減額後はこのルールが適用されるのです。下図をご覧ください。

小規模企業共済(減額)

この図だと、60か月間は7万円を納め続け、その後4万円に減額しています。そうすると、減った額(3万円)はその後、運用期間に反映されないのです。だから3万円部分は60か月しか運用してない事にされ、元本(180万円)を割ってしまうのです。

元本割れの下は80%~です。詳しく計算したい方は中小機構のシュミレーションをご利用ください。

小規模企業共済を始めたいのですが

小規模企業共済に興味があり始めたい方いますかね?

以下の委託団体や代理店で取り扱っています。

委託団体代理店
商工会都市銀行
商工会議所信託銀行
中小企業団体中央会地方銀行
事業協同組合第二地方銀行
青色申告会信用金庫
損保ジャパン日本興亜株式会社信用組合
アクサ生命保険株式会社商工組合中央金庫
農業協同組合(30都道府県)
参照:中小機構

まとめ

小規模企業共済はご理解いただけましたか。

難しい制度なので一度で理解するのは難しいです。何度も読み直して下さい。

結局は、この小規模企業共済もそうですが、世の中って知ってるだけで得な事って結構あります。

でもね、大半の人はやらないのです。なぜなら面倒だからです。得と分かっていても、やらなくても困らないからです。

しかし、成功する人々はこの面倒な事をやっているのです。事業の売上からしたら小さな節税かもしれません。でもこれらを積み重ねると大きな役割を果たすのです。

面倒だからと目の前の仕事に追われてやらない人は、長い目でみると大きなお金(取返せる税金)を失うのです。

「納期のある事はスグやる! 面倒くさい事は今スグやる!」

最後までお読みいただき
ありがとうございました。

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