こんにちは
ホン博士です。
持病がある人ほど保険は必要です。しかし、持病を持っていると自分を卑下(ひげ)し保険加入を諦めている人は非常に多いのです。今、この記事を読んでいるあなたも持病がある事で保険加入を諦めようと思っているのではありませんか。
確かに、保険会社の立場からすると持病がある人は事故率(病気や死亡で保険金の支払いが発生する率)が高くなるので好ましくないのかもしれません。しかし、そんな中でも保険加入者を守れ、保険会社の利益も確保できる商品もあるのです。
これって知らない人は保険加入を諦めてしまいますが、知っていればその保険商品に入りますよね。世の中には「知ってる、知らない」だけで人生が変わる事って沢山あります。保険に関してもそれは当てはまります。
保険で買えるのは「安心」です。確かに事故時(病気や死亡時)に支払われる保険金は必要です。残された家族に少しでもお金を残したいと考えるのは人の常ではないでしょうか。そんな時に保険があれば「安心」です。この「安心」がお金で買えるのなら買っておいた方がいいですよね。
この記事では、持病がある方でも入り易い死亡保険について書かせて頂きます。
「死亡保険」と「医療保険」
保険、保険と言いますが、保険には「死亡保険(生命保険)」と「医療保険」と言うのがあります。この2つは基本的な目的が違うのです。違いはこうです。
死亡保険 | 医療保険 | |
---|---|---|
目的 | 病気やケガで死亡した場合や高度障害になった場合に保険金が支払われる。 | 病気やケガで入院した時に保険金が支払われる。 |
基本的な事ですが、この違いが理解できていない人は非常に多いです。その上、保険屋さんは当たり前のように使い分けてくるので、我々契約者としたら頭が混乱して何の話をしているのか分からなくなってきますよね。そして更に難しい専門用語を駆使して特約の話をしてくるので一層混乱してきます。
何故、「死亡保険(生命保険)」と「医療保険」は混同してしまうのでしょうか?
それは、どちらも特約を付帯(付ける)事で同じ役割に出来るからです。例えば
●医療特約が付いた「死亡保険(生命保険)」
●死亡特約が付いた「医療保険」
役割は死亡時に保険金が支払われる事と、入院時に保険金が支払われる事なのでどちらも同じです。「死亡保険」と「医療保険」のどちらがベースになっているかだけの違いです。となると、気を付かなければいけないのは各項目で支払われる金額です。
あなたは持病を持っているので治療に専念したいのか、それとも残された家族の為に死亡時に備えたいのか、どちらに重きを置くかで考えてみては如何でしょうか。
最も入りやすい死亡保険
実は、最も入りやすい死亡保険には皆さん既に入っているのです。
社会保険(会社員)や国民健康保険(自営業者、退職者)の事です。「何を言ってるんだ!」との批判の声が聞こえてきました。保険と言うと民間の保険をイメージし、毎月保険料を払う保険をイメージしますよね。それはそれでいいのですが、既に入っている健康保険についても理解を深めてみませんか。
日本には国民皆保険制度(こくみんかいほけんせいど)と言うのがあり、皆が保険に入るルールになっています。それは社会保険や国民健康保険という公的保険制度です。そうする事によって国民みんなが、病気やケガをした時の経済的な負担を軽減し、安心して治療を受けれるようになっているのです。ね、あなたも入っていたでしょ。
この社会保険と国民健康保険には「埋葬料」を言う制度があり、死亡時に5万円貰えるのです(国民健康保険は管轄が市町村なので各市町村によって違います)。
「なんだ、たった5万円なの。。。」
いやいや、まだあります。
「国民年金」からも貰えます
社会保険からの5万円だけだと死亡時の役に立たないですよね。実は皆さん入っている国民年金からも死亡時に給付金があるのです。給与天引される保険料なので、社会保険や国民年金の存在を気にする事ってほとんど無いんじゃないですか。持病の方も入っている社会保険や国民年金から貰えるお金を知ってからでも、民間の保険の検討は遅くないですよね。
●遺族年金
●寡婦年金
●死亡一時金
これら3つのどれかが貰えます。
遺族基礎年金
遺族基礎年金は子供が残された場合に貰えるお金です。
貰えるのは「子」または「子のある配偶者」で、「子」は18歳未満の子が該当します。年間で貰える額はこうです。
779,300円 + 子の加算額 = 貰える額
子の加算額は1人目と2人目は 224,300円 で3人目以降が 74,800円 です。
例えば18歳未満の子供が3人の場合は
779,300円 +(224,300円 × 2人)+74,800円 = 1,302,700円
尚、子供が18歳になると遺族基礎年金の対象から外れて行き、18歳未満が居なくなると貰えなくなります(779,300円も貰えません)。
遺族基礎年金も貰うには条件があり、国民年金の保険料納付期間の2/3以上の期間で払ってないとダメです(免除申請しているとカウントされる)。例えば保険料納付期間が9年経過していて3年半無職だったとします。そうすると2/3以上納付していないのでダメです。しかし、無職の期間にちゃんと免除申請していればカウントしてくれるので、条件を満たすようになります。転職等で無職期間が発生する場合は免除申請って大事ですよね。
寡婦年金
寡婦年金を貰えるのは残された「妻」だけです。しかも年齢が「60歳~65歳」と限定的です。65歳以降は「自分の老齢基礎年金で何とかして下さい」と言う意味ですね。さらに亡くなった夫が国民年金を10年間以上掛けている必要があるのです。さらに更に、婚姻期間が10年以上必要です。どうです? 寡婦年金に該当する人は少なそうですよね。いくら貰えるかも解説しておきますね。
基礎年金の3/4です。
例えば40年間 国民年金を払って満額(779,300円)貰える人は
3/4の約58万円が1年で貰えるのです。
国民年金について更に詳しく知りたい人は、以下の記事をオススメします。
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会社の保険の種類を知ってムダな保険料を抑えよう
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死亡一時金
死亡一時金で貰える額は「12万円~32万円」です。ただし、こちらも貰える人が限定的で「第一号被保険者」が亡くなった場合、残された遺族に支給されます。「第一号被保険者」って何でしょう? 解説しますね。
「第一号被保険者」・・・主に自営業者の方
「第二号被保険者」・・・主にサラリーマンの方
「第三号被保険者」・・・主にサラリーマンの配偶者(※)
※第三号被保険者には年収の壁があります。よく言われる103万円の壁です。年収が103万円を超えてしまうと所得税が掛かり、夫の扶養から抜かれます(38万円の所得控除が受けれない)。さらに130万円の壁を越えてしまうと扶養家族から外れるので、自分で社会保険に入る必要が出てき、手取り収入が減るケースもあるのです。
「第一号被保険者」とは自営業者の方の事です。
と言う事は。。。 お察しの通り、サラリーマンの妻は貰えないのです。
最も入りやすい保険(社会保険、国民健康保険、国民年金)は万能じゃないのじゃよ。
しかしよく見てみるのじゃ!
遺族基礎年金は「子供がいる世帯」
寡婦年金は「配偶者が自分の年金受給前」と
金銭的な補助が必要な人には役に立つように設計されておるのじゃよ。
万人を助ける制度にしてしまうと、皆が払う(給与天引される)保険料が上がってしまうんだろうね。
じゃあ、持病を持っている人で最も入りやすい保険(社会保険、国民健康保険、国民年金)だけで足りない人はどうすればいいの?
最も入りやすい保険で足りない方へ!
最も入りやすい保険とは社会保険、国民健康保険、国民年金だと言う事は分かりましたよね。しかし、残念ながらこの3つでは万全では無いと言う事も分かりました。
じゃあ、どうすればいいの?
次の手があります。
皆さんが最もイメージしやすい民間の保険に加入する事です。この記事を見ているという事は持病に心配を抱えている人ですよね。そんな人向けの保険に入ればいいのです。大きく分けて3つのパターンがあります。
●通常の保険
●引受基準緩和型
●無告知型
これらの特徴をまとめました。
入りやすさ | 保険料 | 事故率 | |
---|---|---|---|
通常の保険 | × | 〇 | 少 |
引受基準緩和型 | △ | △ | 中 |
無告知型 | 〇 | × | 多 |
最初に検討すべきは「通常の保険」です。なぜなら保険料が一番安いからです。保険料は安い方がいいに決まってますよね。しかし、気を付けなければいけない点もあります。それは不利な条件を突きつけられる事があるのです。ハッキリ言って、人の足元をみたようなやり方なので好感は持てません。それでも1番に検討のテーブルに上げる理由は、引受基準緩和型、無告知型より結果的に条件が良くなる場合が多いからです。
次に検討すべきは「引受基準緩和型」です。引受の基準を緩和してくれているのです。分かり易く言うと、持病の人でも入りやすいのです。ただ保険加入のハードルが低くなっている分、保険料は割高になっています。悔しいですが保険の仕組み上、仕方のない事なのです。それがイヤなら、自分の体調(状態)を上げてから「通常の保険」に入るという手もあります。
最後は「無告知型保険」です。無告知なのでほぼ誰でも入れる保険です。今までの流れでお解りの通り、一番 保険料が高く、条件が悪い保険です。
ここで持病の意味を改めて考えてみます。
持病とは「なかなか治らず、または時々起こる病気」を言います。逆に考えると「時々起こらず、治った」状態になれればいいのです。例えば運動をしてみるとか!
簡単に勧められる事ではありませんが、1つの考え方です。他には食事や睡眠に気を遣うとかストレスを溜めない環境に自分を置くとかありますよね。キッカケは保険の為でしょうが、健康になれれば結局は自分の為にもなるのでダメ元でもやってみてはいかがでしょうか。
さらに詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。高齢者の保険についても書かれています。
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高齢者や持病のある人でも保険は入れます
こんにちは ホン博士です。 高齢者や持病のある人は、保険に入る事を諦めてはいないでしょうか。 高齢者である事や持病がある事をハンデと考え、保険屋さんと話しをする前に自分で扉を閉ざしているケースが多いの ...
「運動をして健康になりましょう」なんて不謹慎かもしれないな
しかし、元気になると健康を気遣う家族もよろこぶのじゃ
身体も心も元気じゃと一緒に居る家族も楽しくなるのじゃよ
持病の人が元気になると皆がパッヒーになれそうだね。
「健康が一番の節約」とはこの事だったんだね(笑)
まとめ
如何でしたか、少しは為になりましたか。
この記事では下記の事が書かれていました。
●「死亡保険」と「医療保険」
●最も入りやすい保険(社会保険、国民健康保険、国民年金)
●民間の保険(通常の保険、引受基準緩和型、無告知型)
持病をお持ちの方は、周りの人には分からない辛い思いをしています。家族の為、自分の為、保険に入る事で少しでも安心が出来るなら多少のお金を出してでも安心を手に入れたいと思うのではないでしょうか。
しかし冷静に考えて頂きたいのは、保険にも「良い保険」と「そうでない保険」があります。あなたは「良い保険」を選びたいと思っていますよね。何も知らずに保険契約をしてしまうのは非常に危険です。懐中電灯も持たずに暗闇をさまよっているようなものです。
最低限、以下の事は理解しておいては如何でしょう。
●なぜ、この保険なのか
●なぜ、このタイミングなのか
●なぜ、この特約を付けたのか
●なぜ、こんなに保険料が高いのか
●なぜ、特定部位が不担保なのか
かなり難しいですが、この記事と高齢者や持病のある人でも保険は入れますに書かれています。1度で理解できない場合は繰り返し読んで下さい。少しでも有利な保険に入れて安心を手に入れる事が出来るといいですね。
ハッキリ言って、最適な保険選びにはかなり面倒くさい事が多いです。しかし、この面倒くさい事をしている人は自分サイズの適切な保険が選べているのです。そして、不安のない「いい顔」をしています。あなたもそんな暮らしを手に入れたいとおもいませんか。
「納期のある事はスグやる! 面倒くさい事は今スグやる!」
我が家の家訓です。
最後までお読み頂き
ありがとうございました。