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生命保険を解約するとどうなる?理由ごとに考えてみる

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こんにちは
ホン博士です。

生命保険って入ったものの、毎月の保険料の支払いが大変ですよね。余裕を持って払える保険料に設定したつもりなのに、何故か支払いが苦しくなってくるものです。それはイレギュラーな生活イベントの発生や、計算外の大きな出費や、どうしても欲しい物を買ってしまったなど、殆どの人が経験しています

そこで大半の人が「よし、保険を解約しよう」⇒「解約するとお金が戻ってくるぞ」⇒「でも解約しても大丈夫かな?」⇒「解約したら損をするのでは?」⇒「どうしよう。。。」と堂々巡り(同じ思考の繰り返し)に陥るのです。

解約への一歩を踏み出せないのは、解約後の不利益(?)が理解できていないからではないでしょうか。今の保険を解約すると、解約返戻金(お金)を貰える代わりに、どんな保障が無くなるのか知っていますか。保険ってあまり見直す機会が無いので、この機会に一度ご自分の保険内容を見直してみては如何でしょうか。

保険の内容は保険証券に書かれています。私の場合は保険の内容はすぐに忘れてしまうので、ウィンドウズ(パソコン)に付いているOne Noteというアプリに、証券番号、保険内容、事故時の連絡先等を保存し、スマホでいつでも確認できるようにしています。スマホだといつでも見れるので、たまに確認するだけで大体の保険の内容は頭に残るものです。

今回は、保険を解約するとどうなる?解約の理由ごとにどうなるかを考えて行きましょう。

生命保険を解約する理由ベスト10

公益財団法人日本生命保険文化センターが実施した平成27年度「生命保険に関する全国実態調査」という資料がありました。この資料に、平成24年~平成27年に保険を解約・失効した理由の調査結果が書かれています。調査結果は以下です。

 解約理由
掛け金を支払う余裕がなくなったから33.6
他の生命保険に切り替えたから31.4
掛け金が更新により高くなってしまったから13.1
まとまったお金が必要となって8.0
義理で入ったものなので7.7
高額な保障が必要なくなったから6.0
加入後のアフターサーブスが不満だったので3.3
少額すぎて生命保険として役に立たないので3.3
離婚や子供の独立など家族の構成が変わったから2.0
10イメージしていた商品内容と異なるため2.0
財団法人日本生命保険文化センター、平成27年度「生命保険に関する全国実態調査」しらべ(複数回答)

このデータから分かるのは、2位、9位以外は全て後ろ向きな理由となっています。8割の人が後ろ向きな理由で解約し、2割の人が前向きな理由で解約している事が分かります。

そして、1位の「掛金を支払う余裕がなくなったから」を筆頭に3位、4位と金銭的な問題から解約に至ったケースが上位を占めています。

ちなみに、解約返戻金(保険を解約した時に戻ってくるお金)の使い道はこのようになっています。

●生活費にあてた(35.2%)
●預貯金に預け替えた(16.6%)
●他の生命保険の掛け捨てにあてた(15.7%)
●現金で保有した(6.4%)
●自動車や家電製品等の耐久消費財の購入にあてた(4.2%)
●住宅ローン等の返済にあてた(2.9%)
●損害保険商品や株式、投資信託、公社債等に預け替えた(1.1%)
●その他(5.1%)
●解約返戻金はなかった(21.9%)
※平成27年度「生命保険に関する全国実態調査」しらべ(複数回答)

それでは各理由ごとに、解約したらどうなるかを考えてみましょう。

1位「掛金を支払う余裕がなくなったから」(33.6%)

この理由で解約に至る人は、加入時に「計画が浅はかだった人」や「生活環境が変わった人」が想像されます。必要以上に大きな保険に入っていたのではないでしょうか。今でこそ、保険屋さんが自分の成績の為に必要以上に大きな保険を薦めるよううなケースはほぼ淘汰されていますが、昔はこの手の売り込みが沢山ありました。そういった類(たぐい)かもしれませんね。

ここで確認したいのは、その保険が「終身保険(貯蓄型)」なのか「有期保険(掛け捨て)」なのかです。「掛け捨て」であれば入院保障や通院保障が無くなるだけなので、無くなる保障が容認できるのなら解約しても問題ないでしょう。しかし「終身保険」の場合は注意が必要です。なぜなら「終身保険」は解約すると損をするケースがあるからです。解約すると確かに解約返戻金(お金)が受け取れます。しかし、その受け取るお金が払ったお金より減ってるケースがあるのです。

終身の解約返戻金

このように、払い終わり前に解約をしてしまうと損をするのが一般的です。「損をするゾーン」で解約する場合は保険屋さんに相談して、どれ位損をするのかその額が自分の許容範囲か、を確認するのがいいでしょう。

2位「他の生命保険に切り替えたので」(31.4%)

他の生命保険に切り替えたという事は、「最初の商品が最適じゃなかった」、「生活環境が大きく変わった」等が想像されます。他の生命保険に切り替えたと言う事は、最初に保険加入した際、ライフプランの先読みが甘かったのかもしれません。もしくは、他にいい商品が発売されたのかもしれません。

「他の生命保険に切り替え」の時には、以下の2つを注意してみては如何でしょうか。

●今の保険にあって、次の保険に無い保障をチェック
●今の保険にあって、次の保険に有る保障をチェック

新旧の保障

このように、今の保険と次の保険で、無くなる保障同じ保障新しい保障を理解しておいた方がいいですよね。目先のお金に目がくらみ、肝心の必要な保障を外してしまう人は意外に多いのです。こういった失敗をしない為に、他の生命保険に切り替える時は、よーく考えるのがいいのではないでしょうか。

3位「掛金が更新により高くなってしまったから」(13.1%)

生命保険には「全期型」と「更新型」をいう2つのタイプがあります。更新で掛金が高くなるというのは、この「更新型」を選んでいる人です。「更新型」を選んで、更新時に保険料が高くなると言っている方は「更新型」の内容を理解していない可能性があります。「更新型」と「全期型」の保険料のイメージです。

更新型イメージ

このように「更新型」は更新時に保険料が高くなるように設計されているのです。この「更新型」は主に、若い方や、子供等にお金が掛かる方が加入しています。契約初期の保険料が安く抑えられているのが特徴です。安く抑えられる理由は、若い時の方が死亡率が低いからです。そして、更新の時に保険の見直しが出来るのも特徴です。保険って一度加入すると内容を見直す事ってほぼ無いですよね。この「更新型」だと5年や10年といった更新の時期に保険を見直す機会が訪れるのです。その時に、自分のライフスタイルに合わせて保険をカスタマイズ出来るのもいいですね。

「更新型」のこういった特徴は、保険契約時に保険屋さんが説明をする事になっています。それが、解約理由の3位に入っているという事は、保険屋さんと契約者の間で、意思の疎通が計れてなかったのかもしれませんね。

この「更新型」の大きなデメリットを1つお伝えします。解約返戻金がありません。いわゆる貯蓄型の保険ではないのです。だから、生活費や遊興費といった一時的なお金が目的で解約しても意味がないのです。なぜなら、解約返戻金(保険を解約した時に戻ってくるお金)が無いからです。保険料の支払いが厳しい場合の解約は考えてもいいでしょうが、一時金目的の解約はよーく考えてからにしたいですね。

4位「まとまったお金が必要となって」(8.0%)

まとまったお金が必要になる時はよくありますよね。自動車が壊れて買い替えが必要になったり、お風呂が壊れて入れ替えが必要になったり。。。はたまた、海外旅行に行きたくなったり、最新式の有機ELテレビが欲しくなったり、様々な理由で、まとまったお金が必要な時はありますよね。こんな時に貯金があればいいのですが、貯金がなければこのように考えるのではないでしょうか。

お金を借りよう」⇒「親に借りるのはちょっと」⇒「友人もマヅイな」⇒「銀行で借りれるかな?」⇒「サラ金はちょっと」⇒「そうだ、保険を解約しよう

このように考えて保険を解約してしまう人は多数います。しかし、1位「掛金を支払う余裕がなくなったから」でも説明させて頂きましたが、途中解約する大半が「損をするゾーン」に居る人ではないでしょうか。そこはよく考える必要がありますよね。得ようとしている「まとまったお金」は本当に必要なのでしょうか。損をしてまでも得る価値があるなら保険の解約も1つの考え方でしょう。しかし、その前に休眠口座にお金が眠っていないか、売れるデジカメや服はないか、忘れているタンス貯金はないか等をよーく考えて、保険の解約は最後の手段にしては如何でしょうか。

5位「義理で入ったものなので」(7.7%)

やはり、義理人情が絡むと断りにくいですよね。私も若い頃、友人が保険会社に勤めていた為、必要のない「がん保険」に入っていました(友人が保険会社を辞めると同時に解約しました)。義理堅いのは、日本人の良いところではあるのですが、お金が絡む事(保険料を払う)なので、断るのは悪い事ではありませんし、辞める(途中解約)のも悪い事ではありません。でも実は、義理で入ってしまった保険には「解約していいケース」と「解約しない方がいいケース」があります。具体的に見て行きましょう。

「解約していいケース」

「解約していいケース」は、単純に義理のみで入って(契約して)しまったケースです
例えば以下のようなケースです。

●人助けだと思って入った
●断り切れなくて入った
●無理やり入らされた
●見返りを求めて入った
●お返しに入った
●人からの頼みで入った
●辞める(解約する)つもりで入った

このようなケースは解約していい可能性が高いです。上のケースを見てどう感じますか。必要がないのに入って(契約して)いますよね。保険屋さんの成績(契約金額)が重視されている可能性が高く、本当に必要な保障を考えてない保険かもしれません。面倒ですが、保険内容を見て(保険証券に記載されてます)必要か不必要かを判断するのがよいでしょう。

「解約しない方がいいケース」

義理で入った保険にも「解約しない方がいいケース」もあります。義理で入って(契約して)いると言う事は、保険屋さんは知人や親せきなのでしょうね。知人や親せき以外の保険屋さん(他人)と話しをする時って、何度も同じ事を聞きにくくないですか。「解約しない方がいいケース」は、保険屋さん(知人や親せき)に疑問が解決するまで話が出来ているケースです。知人や親せきだと、遠慮も少ないし言い忘れた事も後から言いやすいし聞きにくい事も聞けるし入った後も相談しやすいし、様々なメリットがあります。この様なケースでは、本当に自分に必要な保障が付いてる保険の可能性が高いです。相手が相談できる人なら、解約はよーく相談してみてからでも、いいかもしれませんね。

6位「高額な保障が必要なくなったから」(6.0%)

「高額な保障が必要なくなった」と言う事は、家族構成が変わったのかもしれません。例えば子供が学校を卒業して働きだしたとか。こうなると学費が要らなくなるので、自分に「もしも」があっても残すお金は少なくていいし、自分が入院しても治療費を捻出できますよね。でも、解約するのは少し勿体ない気がします。

保険料を引き上げる理由は大きく4つあります。

●貯蓄が付いている
●特約が付いている
●保険期間が長い
●保険金額が高い(死んだ時)

保険料が高い

保険はこのように構成されています。だから、いきなり解約するのではなく、特約を外すとか、保険金額を下げる(例:1000万→500万等)とか、カスタマイズで対応できる場合もあるのではないでしょうか。こういった事を知っていれば、選択肢の幅が広がりますよね。

※保険金額:死亡時に貰えるお金

7位「加入後のアフターサービスが不満だったので」(3.3%)

「加入後のアフターサービスが不満」、これは保険会社の構造的な問題です一人の担当さんが①契約手続き、②アフターサービスをしているからです。我々、保険加入者からすれば、一人の担当さんの方が有難いですよね。しかし、担当さんは忙しいのです。なぜなら新規契約に重きを置くからです。担当さんの給料は、固定部分と歩合部分から構成され、歩合部分が大きいのです。結局、新規を取らないと給料が少ない構造なのです。となると、既存客のアフターサービスより新規客に足が向きますよね

アフターサービス

このような理由から、アフターサービスは疎か(おろそか)になってしまうのです。本来であれば、新規の担当さん、アフターサービスの担当さんと別れていればキメ細かなサービスを受けたいところですが、そうしてしまうと我々が払う保険料も上がってしまうのです。悩ましいところです。

8位「少額すぎて生命保険として役に立たなかったので」(3.3%)

「少額すぎて」というのは医療保障の部分を言っているのでしょう。病気やケガの入院や通院って、経験した事のない人からすると未知の世界ですよね。どれ位のお金や期間を要するかは想像できないでしょう。一般的には平均入院日数は20日程度と言われています。じゃあ、いくら必要なのかを、下の医療費の総額が50万円掛かった例の図解で説明します。

50万円の内訳

このように医療費の総額が50万円掛かったとしても、保険証の適用で自己負担は3割(15万円)となります。そこから高額療養費というのが返してもらえるので(上のケースでは65,570円:所得によって変わる)、本当の自己負担額は82,430円となります。

これが医療費総額が100万円掛かったとしても、上の式の50万円の部分が100万円になるだけなので、自己負担額は87,430円となり5000円しか変わりません。

この82,430円や87,430円を医療保障の「入院日額 × 日数」で補えればいいのです。例えば入院日額が5,000円だとすれば、平均入院日数の20日をかけると10万円になります。補えてますよね。入院日額を5,000円に設定すればOKです。

でもね、入院に伴うお金は他にもあるのです。

●差額ベット代
●先進医療など保険(保険証)で出ない医療費
●食事代
●家族がお見舞いに来る交通費
等々

差額ベット代については以下の記事で要件を書いてます。

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こういったお金まで考えていないと、8位「少額すぎて生命保険として役に立たなかった」となってしまうのです。上記を踏まえて、実際に入院でいくら掛かるかを計算して保険選びをするといいですよね。

9位「離婚や子供の独立など家族の構成が変わったから」(3.3%)

これは、6位「高額な保障が必要なくなったから」と似ていますよね。 6位では子供の独立を例にだしましたが、ここでは離婚について考えてみましょう。

離婚の場合、保険受取人・保険契約者の変更手続きが必須です。なぜなら別れた相手方が受取人になっていても意味がないですよね。男性目線で例を出してみます。

※保険契約者・・・保険料を払っている人
※被保険者 ・・・保険の対象者
※保険受取人・・・対象者が死亡の場合、保険金を受け取る人

ケース1、元妻が保険受取人の場合

●保険契約者・・・自分
●被保険者 ・・・自分
●保険受取人・・・元妻

この場合、自分が死亡すると元妻に死亡保険金が行く事になります。離婚の場合、お金を残すべき人は元妻ではなくなっているので保険受取人の変更手続きが必要です。次に奥さんになる人、子供、親などに変更するのが一般的です。この手続きは離婚前の元妻と会える間に行うのがよいでしょう。

ケース2、自分が保険受取人の場合

●保険契約者・・・自分
●被保険者 ・・・元妻
●保険受取人・・・自分

この場合、元妻の保険になるので、保険契約者・保険受取人の変更手続きや、保険解約の手続きが要りますよね。

ケース3、学資保険の場合

●保険契約者・・・自分
●被保険者 ・・・子供
●保険受取人・・・子供(満期時にお金を受け取る人)
●親権者  ・・・元妻

この場合は、保険契約者を親権者にするのが一般的です。保険契約者と親権者が違うと何かとトラブルの元ですよね。

上の3つのケースのように、権利関係にズレが生じるので保険契約者や保険受取人の変更手続きは離婚前に行う方がいいですよね。離婚前の難しい時期に冷静な話をするのは困難かもしれませんが、後々のトラブルを回避する為にも離婚前に、このような手続きが必要だと言う事を頭の片隅に置いておくといいですね。

10位「イメージしていた商品内容と異なるため」(2.0%)

ケガや病気で保険請求した際に「なんだ、結局保険はおりないのか」と思った事を言いたいのでしょう。保険には細かな決め事がたくさんあり、その細かな決め事が書かれている書類を保険約款といいます。この保険約款(保険条項ともいう)は保険証券の裏面に書かれている事が多いです。

虫メガネが必要なくらい細かな文字で書かれている保険約款を読み込んでいる人っているのでしょうか。でも、ここには重要な事が記載されています

保険契約者側(我々)から言うと「こんなの読めないよ、専門用語ばかりで理解できないよ」と思うでしょう。しかし、保険会社側は「ちゃんと書いてあるでしょ、このケースは保険金は払えないと」と思っているのです。

保険は性質上、こういった細かな決め事が無いと後で揉め事になるのです。だから、保険会社側は保険内容(保険約款)を説明する必要がありますし、保険契約者側(我々)はそれを理解する必要があるのです。どちらかが怠ったので、10位「イメージしてた保険内容と異なるため」となったのでしょう。

保険約款

保険選びで失敗をしない為にも保険内容(保険約款)をある程度理解するのは契約者側のマナーでもあるのです。保険料を払い込んだ後で「この保険、使えないな」となると払い込んだ保険料も、契約に費やした手間も勿体ないだけですよね。

まとめ

ご自分が保険を解約しようと思っている理由はありましたか?大半の人は上記の理由で保険解約を考えているのではないでしょうか。

大切なのは、「保険を解約しない事」ではなく「保険解約後の生活」です。

解約返戻金を得る事で生活にゆとりが出来るなら、解約は正解です。

ただ、保険が無くなった場合のリスクはきっちり理解しておく必要があります。解約した事を忘れていて、入院等で保険会社に保険金請求しても保険金は絶対におりません。健康に絶対的な自信がある人でも病気はします。保険に入るとは、安心を買う事なのです。解約をする前に、内容を見直してみては如何でしょうか。

保険見直しのような面倒な事をしている人は、自分サイズの保険を手に入れています。

「納期のある事はスグやる!面倒くさい事は今スグやる!」

最後までお読み頂き
ありがとうございました。

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