こんにちは
FPのホン博士です。
2018年現在、認知症保険が脚光を浴びています。なぜなら時代にマッチしているからです。
日本は超高齢化社会に直面し、認知症患者が増加しています。
超高齢化社会とは、65歳以上の人口が21%を超えている状態の事です。日本の65歳以上の人口比率の増え方は下の表です。
1970年 | 1980年 | 1990年 | 2000年 | 2010年 | |
---|---|---|---|---|---|
人口比率 | 7.1% | 9.1% | 12.1% | 17.4% | 23% |
2010年には人口比率が23%となり超高齢化社会へ突入しています。さらに2020年には29.1%になると予測されています(参考:内閣府)。
認知症患者数に関しては、
2012年:462万人 ⇒ 2025年:700万人
になると予測され(厚生労働省の試算)、65歳以上の方の5人に1人が認知症になると言われています。
そんな時代にマッチした認知症保険について、3種類の保険を紹介します。
3種類ってどんな保険?
皆さんもハニ~ワ君と同じように、「認知症保険って何?」って思いましたよね。
認知症保険には2つの側面があり、3つの種類があるのです。
〇損害保険・・・認知症の人が迷惑を掛けた場合に保険金が貰えるタイプ(賠償)
〇少額短期保険・・・損害保険タイプ
2つの側面なのに、種類が3つってどういうこと?
それでは1つづついきましょう!
生命保険タイプ
生命保険タイプの認知症保険とは、認知症になった時に病気と闘う事(サポート)を目的とした保険です。
一番注目されているのが、太陽生命の「ひまわり認知症治療保険」という商品です。
この商品は3つの柱で構成されています。
〇入院、手術の保障
〇骨折の保障
要するに、認知症になるくらいの年齢の人が患う可能性のある事柄をサポートする保険なのです。
この保険は20歳~85歳の人が加入でき、保険料は、例えば65歳の人だと(男性:8,586円、女性:12,868円(300万円コース))です。85歳までの方が加入できる事、3つのコースがある事(100万円、200万円、300万円)などから支持されている商品です。
誰が保険金を受け取るか
この保険で留意して頂きたい点があります。誰が保険金を受け取るかです。
・被保険者・・・保険の対象の人
・受取人・・・保険金を受け取る人
通常の医療保険等だと「契約者=受取人」となるのですが、この場合どうです?
契約者が認知症になっていたら保険金の受取どころか保険金の請求もできないですよね。
この場合、事前に「指定代理請求人」を設定しておくのです。「指定代理請求人」は本人に代わって保険金請求ができるのです。
こうしておけば安心ですよね。
誰が保険を掛けるか
もう1つあります。
通常は「契約者=被保険者」で自分に保険を掛けるのですが、保険の内容が保険の内容なので、家族の方が契約者でご高齢の親御さんが被保険者になるパターンもあるのです。
要するに、「ご高齢の親御さんに認知症保険を掛ける」と言う事です。
プライドの高いお父さんは、自分に認知症保険を掛けないですよね。
※以下の記事では認知症の前段階の介護保険について紹介しています。
損害保険タイプ
次は損害保険タイプです。
損害保険タイプの認知症保険は個人賠償責任保険の事です。この記事ではあえて認知症保険と位置づけます。なぜなら認知症の人は何をするか分かりません。夜中に徘徊して他人に迷惑を掛けたり、踏切が下りた線路に入って電車を止めてしまったり、コンロの火の消し忘れから出火したり、考えられない事を起こす可能性があります。
そんな時に役立つのが個人賠償責任保険です。
個人賠償責任保険は火災保険、自動車保険、傷害保険に特約として付いているのが一般的です。
内容は、自分や家族が他人に迷惑を掛け賠償責任を負った場合にその補填として保険金が貰える事です。
イメージとしては、親御さんに掛けると言うより、自分が入っておいて親御さんの失敗に備えるって感じです。
これならプライドの高いお父さんの失敗にも備えやすいですよね。
少額短期保険
少額短期保険とは読んで字のごとく、少額を短期間 「補償」する商品です。ミニ保険と理解して頂ければと思います。
なぜ少額短期保険を取り上げたのでしょうか?
前述した個人賠償責任保険ですが、火災保険や自動車保険の特約だとお伝えしました。
と言う事は、本体(火災保険、自動車保険)の見直時しか追加できないのです。
と言う事は、すぐに入りたい場合は難しいのです。
そこで登場するのが別枠の「少額短期保険」なのです。
認知症の少額短期保険は損害を補償するタイプで、個人賠償保険の認知症版です。
代表的なのがリボン少額短期保険株式会社の「リボン認知症保険」です。
この商品のすごいところは、引受条件がメチャメチャ低い事です。
他の保険では引受拒否されるような人でも入れてしまうのです。
リボン認知症保険のメリット
〇既に認知症の人・・・入れます
〇高齢者 ・・・入れます(上限なし)
〇認知症の告知 ・・・不要です
〇認知症治療中の人・・入れます
〇無職の人 ・・・入れます
リボン認知症保険のデメリット
〇保険金額 ・・・1000万円(少ない)
〇保険期間 ・・・1年間(短い:更新あり)
〇入れない人 ・・・反社会的勢力の人
リボン少額短期保険の保険料
リボン少額短期保険には2つのコースがあります。
500万円補償プラン | 1000万円補償プラン | |
---|---|---|
年間保険料 | 19,800円 | 24,800円 |
500万円と1000万円のプランがあります。
普通の個人賠償責任保険が1億円が一般的な事を考えると、リボン少額短期保険では1000万円プランの方が安心ですね。
それに1000万円プランの方がコスパがいいです。
まとめ
認知症保険には3つのタイプがある事はご理解いただけたでしょうか。
〇損害保険タイプ(賠償)
〇少額短期保険
特に少額短期保険は加入のハードルが非常に低く、認知症に特化した補償内容なので選びやすい商品です。
自分の親が認知症になるのはとても複雑なものです。
あの元気だったお父さんが認知症になるなんて。。。
そして認知症の怖いところは期間が決まっていない事です。
例えばグズる子供の世話って大変ですが、小学校に行きだすと少しづつ手を離れて行きますよね。
しかし認知症の場合は、いつまで続くか分からないのです。
と言う事は
金銭的、体力的、精神的にもあなたは消耗していくのです。
こんな時に、せめてお金のサポートがあると助かりますよね。
サポートタイプ、賠償タイプ、2つの備えがあれば少しは安心できますよね。
「うちの親はまだ大丈夫!」
なんて余裕でいると、保険加入がズルズル遅れていきますよ。
「納期のある事はスグやる! 面倒くさい事は今スグやる!」
最後までお読みいただき
ありがとうございました。